PCCとは、ピストル・キャリバー・カービン(Pistol Caliber Carbine)の略で、9mmや45ACP等の拳銃用の弾を使用する銃身の短い小型のライフルを指します。
それならSMG(サブマシンガン)と同じではないか?と思いますが、SMGは元々軍隊や法執行機関向けに開発された物でフルオート射撃が出来ますが、PCCは最初から民間向けに開発されていて基本セミオートオンリーにしてあります。
銃大国アメリカと言えども、一般的にはフルオートの銃の所持は出来ないですから。
なのでSMGのフルオート機能をオミットして民間用に作られている物はPCCと呼べるのかもしれません?
PCCは拳銃用の弾を使うので、ライフル弾に比べて反動が小さいため扱い易く、威力も強過ぎないと言う事で、個人の防衛用や競技用として人気が出てきています。
電子トリガー電動ガン
可変ホップアップシステム
全長 612mm(伸長時695mm)
重量 1865g
装弾数 90発
価格 26,100円 (税込)
この銃の特徴 |
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〇射撃モードが設定出来る電子トリガー搭載でコストパフォーマンスは抜群 |
〇最近流行りの軽量コンパクトなPCCスタイル |
〇内部パーツの耐久性は高く、実射性能も優秀 |
HTGベーシック スマートPCCは、ミリタリーショップHTGさんがリリースするオリジナルデザインの
PCCタイプの電動ガンです。
多分出所は、香港から台湾に製造拠点を移したエアガン界では老舗中の老舗、クラシックアーミーのPX9辺りのOEMの様な?
もしそうならエアガンとしては、悪くなさそうですよね。
レシーバーやハンドガードは強化ナイロンファイバー樹脂で、バーストショット切り替え機能付きの電子トリガーを搭載。
ハードガンケースも付いて、スタンダード・タイプで 21,700円(税込み・送料無料)、今回の予備マガジン2本とサプレッサーが付属したデラックス・セットが 26,100円(税込み送料無料)(2022年9月現在)と、お買い得な価格設定になっています。
強化ナイロンファイバー樹脂製のレシーバーは、少し艶があるザラリとした見た目で質感はS&T製やCYMA製の廉価モデル・スポーツラインシリーズと同程度位でしょうか。
それなりな感じですね。
重量も軽いので余計に安っぽく感じますが、ナイロンファイバー樹脂らしい強度は感じます。
ハンドガードとレシーバーの取り付け部分もガッチリとした剛性感があって良いですね。
刻印類は、セレクター以外には無くてレシーバー左側面に、認識出来ないくらいにボディ色に同化してシリアルナンバーが書き込まれています。
ハンドガードも強化ナイロンファイバー樹脂製で、力を入れて握っても全く強度的には問題し。
トップレイルはレシーバーから一直線に延びているし、ハンドガード左右と底面の3面は、M-LOK対応の孔が施されていて、今時です。
サプレッサーはメタル製で、内部にはスポンジも装備されているので多少の消音効果はありそうです。
マズル先端は14mm逆ネジ仕様になっているので、対応のアクセサリーパーツを装着する事が出来ますが、トリガーガード内側に少し入り込む感じになるので径の太い物は装着出来ません。
マルイ製ナイツタイプ・サイレンサーは、ギリギリ装着する事が出来ました。
スタンダード・タイプに装着されている、クッキーカッター・タイプと言うのかマッシュルーム・タイプと呼ぶのか、独特の形状をしたフラッシュハイダーもデラックスセットに付属しています。
フラッシュハイダーに取り替えると、さらにコンパクトになってアクティブな雰囲気になります。
フロント・リアサイト共にフリップアップ式で、フロントサイトはダイアルを回す事で上下の調整が、リアサイトは左右の調整が出来ます。
さらにリアサイトは、ビープホールをシーソーの様に前後に倒す事で、ビープホールの近接戦闘用と精密射撃用を切り替える事が出来ます。
フリップアップ式サイトは、折り畳んだ状態でもピストル・タイプのオープンサイトでサイティングする事が出来ます。
でも今時ですから、小型軽量なドットサイトを装着するのが良いですね。
コンパクトな銃だと、構えた時に姿勢が縮こまった感じになってリアサイトを覗くのも窮屈なのですが、ちょっと背の高い小型のドットサイトを使えば前後の移動も簡単に動かせますし、全然楽にサイティングが出来ます。
アンビタイプのチャージングハンドルを引くと、ダミーのボルトカバーが後退して同軸ドラムタイプのホップアップ調節ダイアルが出てきます。
多分この銃は、9mmパラベラム弾を使用するタイプを電動ガンにモデルアップした物だと思いますが、エジェクション・ポートはM4系のサイズなのでチグハグな感じなのですが、実銃でもこう言う仕様の銃はあるので、(BRIGADE 9mmBATTLE PISTOL、CMMG Banshee 300Series等)受け入れないといけませんねえ。
トリガーはストレートトリガーで、ハンドガードも内側の空間が広げられてる形状でカスタム感が強いです。
ストレートトリガーは、接する指の位置が多少上下にズレても同じ感覚で引き易いと言うメリットがある半面、指を入れるスペースが若干狭くなるデメリットもあります。
マガジン・リリースボタンは、右利きの方ならばグリップしてる指でそのまま押せるので、非常に素早いマガジンのリリースが可能です。
ただし、マガジンはロック解除しても自然落下はしません。
まあマガジン自体軽量で、ピッタリサイズなので落下しないだけで、マガジンとマガジンハウジングとの隙間がキツキツな訳ではありません。
マガジンはスプリング給弾式のノーマルタイプで、装弾数は90発。
デラックスセットには予備マガジンが、2本付属します。
更に予備マガジンが必要な時に、純正マガジンが手に入らない場合はS&T製SCW-9/UDP-9用90連マガジンも使えます。
純正マガジンに比べると小振りで、接続部分も僅かに形状が違いますが、銃に挿すと若干グラグラする程度でセミ・フルオート共に問題なく撃つ事が出来ました。
まあ一応、安心材料と言う事で。(私も作動保証は、致しかねますし)
ストックは、実銃のアーム・ブレイスを模した形状のワイヤーストック・タイプで、ストック・リリースボタンを押すとワイヤー内部に施されたバネの力で、一気に伸びます。
ここでアーム・ブレイスについて説明すると、アメリカでは銃身が16インチ以下のライフルは「SBR(ショートバレルライフル)」に分類され規制が厳しくなり、民間人が所持するには審査と手続きに大変な手間暇がかかります。
これでは儲けにならないと嘆いた銃器メーカーが考え出した策が、SBRとしてでは無くて民間人でも比較的簡単に所持出来るピストルとして販売しようと言うもの。
ただし、ピストル扱いになるにはストックやフォアグリップが、銃に装備されていてはいけません。
なのでPCCタイプの「ピストル」に付いてる物は、ストックではなくアームブレイス(正式名はスタビライジング・ブレイス)なのです。
アームブレイスは、柔らかい二股の樹脂製で、銃を握っている腕に挟み込み、さらにベルトを巻いて腕に固定する、補助器具です。(まあ実際は、そんな面倒くさい事はしなくて、ストックとして肩に当てて使用してるでしょうけど)
実銃Q製ハニーバジャーのアーームブレイスを使った射撃シーンが、4分30秒~からあります。
エアガンでは、アームブレイスにする必要は無いので、普通のコンパクトなストックとして使って下さい。
アームブレイス的な機能は、全くありませんし。
バッテリー・スペースは、ストック・チューブ内にあります。
ストック・チューブのキャップは、チューブ側のポッチをキャップ側の孔に引っ掛けてロックされているだけなので、そのまま力尽くで引っ張って外します。
コネクタはT型ですが、一般的なミニコネクタ用変換アダプタが付属しているのは親切ですね。
ただバッテリー・スペースは、かなり狭いのがウイークポイントです。
説明書には、7.4V または11.1Vの20Cリポバッテリーを使用して下さいとあります。
25C以上のリポバッテリーを使用すると電子基板にダメージを与えるらしいです。
しかし手持ちのリポバッテリーに20Cは無く、アマゾンで妙に安い11.1V-20C 1200mAhリポバッテリーをポチッとして届くまでは7.4V-25C 1000mAhリポバッテリーを、恐る恐る使ってました。
因みにこの7.4V リポバッテリーサイズ 14mm×20mm×106mmがバッテリー・スペースにピッタリサイズで、配線も綺麗に収まります。
なので、これより容量の大きなバッテリーは、収納できない事もあります。
まあキャップが綺麗に取り付け出来なくても良いなら、多少融通は利きますが。
当然今回購入した11.1V-20C 1200mAhリポバッテリーも、キッチリとは収まりませんでした。
このスマートPCCは、「そのままゲーム等で楽しめます」と言う販売店さんの謳い文句通り、優れた実射性能です。
初速は十分に出ていて、飛びも素直です。
高倍率のスコープを使った射撃が出来るほど集弾性も良いですが、軽量コンパクトでストック長も短めなので安定した構えを維持し難く、性格的には不向きなのかな?
やっぱり近接戦闘が得意そうです。
距離12mの集弾性も良いですが、まだホップラバーが馴染んでないせいか、たまに数センチ大きく下に外れて、続けて3~4発撃つと徐々に元に戻るという現象がありました。
作動音も雑音等無く、軽快で元気な音質です。
デラックスセットに付属のサプレッサーを使うと、フラッシュハイダー使用時の射撃音よりも高音域の角が取れて、多少マイルドな音質になり効果が実感出来ますね。
7.4Vのリポバッテリーでもフルオートの連射サイクルが秒間16発と十分なのですが、11.1Vのリポバッテリーを使うと秒間24発と、立派なハイサイクル・カスタム電動ガンになります。
しかも給弾もちゃんとしてるし、問題なく撃てちゃってます。まあ3.7秒でマガジンは空になりますが。
これは逆にこちらが心配になってきますね。こんなにモーターを酷使して大丈夫なのか?と。
なので7.4Vリポバッテリーを常用しつつ、セミオートやバーストショットのキレを楽しむ時には、11.1Vリポバッテリーを使うのが良いのかな、と個人的には思います。
スマートPCCシリーズの電子トリガーユニットは、トリガーとセレクターを操作するだけで
フルオートやバーストショットの切り替えをする事が出来ます。
①SEMI位置でセミオート、AUTO位置でフルオート
②SEMI位置でセミオート、AUTO位置で3ショットバースト
③SEMI位置で3ショットバースト、AUTO位置でフルオート
④SEMI位置で5ショットバースト、AUTO位置でフルオート
⑤SEMI位置でセミオート、AUTO位置でセミオート
と切り替えが出来ます。
外観よりは実射性能に振ったスマートPCCは、軽快にゲームを楽しむにはピッタリです。
低価格で、これだけ楽しめるなんてコスパ高いですう。
HTGベーシックPCC | 29.1℃ 51% |
0.20gBB弾 平均初速 | 87.6m/s |
1発目 | 87.9m/s |
2発目 | 87.6m/s |
3発目 | 87.3m/s |
4発目 | 88.1m/s |
5発目 | 87.1m/s |
HTGベーシックPCC | 29.1℃ 51% |
0.25gBB弾 平均初速 | 76.5m/s |
1発目 | 77.4m/s |
2発目 | 76.5m/s |
3発目 | 76.6m/s |
4発目 | 75.7m/s |
5発目 | 76.5m/s |
0.20gBB弾の初速は、0.25gBB弾での適正ホップ時の数値です。
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