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SIG SAUER P320は、同社の前身P250を基に2014年に開発されました。
SIG SAUER社初のストライカー撃発方式のポリマーフレームオートで、インナーフレーム構造のモジュラーシステムが特徴。
これはフレーム内の機関部をユニット化して、簡単に別のフレームに載せ替えを可能にしたもの。
2017年にアメリカ軍に制式採用されると、陸軍をはじめ幅広く採用されましたが、2017年ごろからP320の暴発問題が浮上。
SNSでもP320の検証動画が色々出てますね。
実銃P320の今後は、どうなる事やら。

東京マルイ P320 フルサイズ
ブローバックガスガン
可変ホップアップシステム
全長 205mm
重量 690g
装弾数 26発
価格 22,800円 (税別)
| この銃の特徴 |
|---|
| 〇フレーム内のユニット化した機関部は、実銃同様取り外し可能 |
| 〇拘り抜いた、マルイ製最新ブローバックガスガンを堪能出来る |
| 〇驚異と言える実射性能は、さすがマルイさん |




高評価だったマルイ製グロック17Gen.5の次に、ブローバックガスガンのP320が満を持して発売されたとなれば、期待せずにはいられません。
早速手に持って眺めると、フルサイズと言うだけあってやや体格が大きく感じます。
強化樹脂製のスライドは、フレームと質感や色が変えてあり実銃のポリマーフレームオートっぽさを演出していますが、残念な事に、大人の事情でスライドの刻印は「P320」のみで、SIG SAUERの文字はありませんね。
実銃と同様に、フレーム右側には小窓が開いていて、FCU(ファイア・コントロール・ユニット)に刻まれた個別番号が見える様になっています。
この小窓の形状が、実銃と少し違うのはご愛嬌か。
まあ、マルイさんの方がスマートな形なんですけど。

ホワイトドットの入ったフロント・リアサイトは共に金属製で、実銃と同様にダブテイル(くさび形の溝)にはめ込まれています。

元々軍用を意識して開発された銃なので、アンビ(両側)タイプのスライドストップ・リリースレバーやサム・セイフティ(親指で操作するマニュアル・セイフティ)は小振り。
サム・セイフティは、けっこう固めな操作感。
このサム・セイフティをまたぐ感じで、親指でスライドストップ・リリースレバーを操作する感じは、若干違和感を感じるなぁ。
このサム・セイフティは、実銃のP320がアメリカ軍のトライアルに参加する時に米軍に要求されて装備した物なので、多少後付け感がある。
現在M17の民間モデル「P320-M17」では、サム・セイフティの「あり・なし」が選べるそうです。
テイクダウンレバーは、実銃の操作回転角度の125°を正確に再現。
マガジンが装着されている時には、テイクダウンレバーが回せなくなる安全機構も再現されています。

スライドが後退すると、ティルトバレル式ショートリコイルが正確に作動しバレルが上を向きます。
説明書によると、スライドが後退し始めてスライドとバレルが一緒に後退する距離も正確に再現されているそう。
マズル内側にはライフリングが再現されていて、その奥に真鍮製のインナーバレルが見えます。

ここでSIG AIR製M17(右側)と比べてみました。
外観の大きな違いは、M17にはあるドットサイト等が載せ易い様にするオプティカル・カットが無いのと、フレームのダストカバーがスライド先端まで伸びてる事かな。

ダストカバー部は全面アンダーマウントレイルになっているので、長めのフラッシュライトでも装着感は良いです。

トリガーはとてもシンプル。最近はグロックの様なトリガーセイフティが付いたものか、ガバメント系ばかり触っていたので新鮮。
カッチリしたトリガーフィーリングもとても良い。

グリップのシボ加工は、金型にレーザー加工で彫り込んで成型され、細かいパターンがしっかりと手に吸い付く。
グリップの背面には「M」とあるので、グリップサイズは中間です。
バックストラップ交換タイプに比べると、気軽にサイズ変更は出来ませんが、今後違うグリップサイズのフレームとか、カスタムされたフレーム等が発売されたら面白そうですね。

マガジンはスタンダードの装弾数26発タイプと、同時に発売されたオプションパーツの32連ロングマガジンがあります。
ロングマガジンは、実銃での21連エクステンデット・マガジン仕様の外観で、サバゲー等ではこちらの方がピッタリ似合ってます。
どちらのマガジンも、マガジン・フォロワースリットのBB弾を投入出来る範囲が広くて、とても給弾がやり易いです。

ホップアップ調整ダイアルは、チャンバー横に装備されているタイプ。
スライドを外さなくても調整出来るので便利ですが、狭い場所にあるので回し難くて今どの位置にあるのか分かり難い。

通常分解は、まずマガジンを抜いてからスライドを引いて、テイクダウンレバーを下方に回すと、スルスルとスライドが前方に抜けます。

そのままテイクダウンレバーを抜き取り、トリガーを下から押し上げるとFCUが上方にスポッと抜けます。
まあ普通はFCUを取り外す必要はないのですが、ここまでストレス無く行えるのは流石マルイさんと言ったところ。

通常分解するとチャンバー左横のホップアップ調整ダイアルが良く見えますね。

今回のP320の目玉の一つが、従来のマルイ製インナーハンマータイプのブローバックガスガンより、ハンマーの位置を大幅に下げたアンダーハンマー式になったこと。
これにより、スライド後部のブローバックエンジンの邪魔をせず、シリンダーを更に長くする事が出来ます。
スライドを引くと、何のガサツキも無くスルッと引けて、てを放すとスコンとスライドが戻る。
実に気持ちが良い。
カチッと切れの良いトリガーフィーリングも良いですね。
ブローバックのリコイルショックは、最大級とは言わないまでも、直径15mmの大型ピストン搭載で、ガツンと重い手ごたえのブローバックを生んでいます。
実射性能は、さすがマルイさんで期待通り優秀で安定しています。
久しぶりにマルイ製を撃ったのですが、やっぱり他メーカーよりランクが違うなぁと感じました。
10mの集弾性は、もう私の腕前では真の性能が出てるか疑わしいレベル。
本当にスコープでも装着して撃たないと、判らない位の良さです。
今後のバリエーション展開には、とっても期待してしまいますね。
マルイさん拘りの優等生君を、是非味わってみてください。

距離 10m 半径2cm刻みの円(横幅A4サイズ)
0.20gBB弾 10発
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0.20gBB弾の初速は、適正ホップ時の数値です。

スタンダード・マガジンとロングマガジンで、秒間2発の連続全弾発射をして初速を計測してみました。
グラフを見ると、どちらも似たような性能の様ですね。
因みに、ガス容量はスタンダードで約23g、ロングマガジンは約28g。
ガス満タン状態で、どちらも3マガジン程度撃てます。燃費も1発/0.22g位で同じ。