
実銃ベレッタ93Rは1977年、対テロ用に開発されたマシンピストルです。
イタリアでは年々凶悪化するテロ集団に対抗するために、制圧力の高い武器が
求められましたが、要人警護の際にアサルトライフルやマシンガン等での
重々しい装備を避けるため、ハンドガンサイズながら高い制圧力を備えた
マシンピストルが必要とされました。
ベレッタ92をベースにロングバレル・ロングマガジン化し、連射時の安定性の
ためにフォアグリップが装備されました。
また必要に応じて、折り畳み式のフォールディングストックも装着できます。
9×19mmパラベラム弾を使用し、装弾数20発のロングマガジンが装備されます。
前モデルでの、ハンドガンのフルオートでは制御が難しく、直ぐに弾切れに
なってしまうとの反省から、セミオートと3ショットバーストの切り替え式に
変更になりました。

ブローバックガスガン (セミ・3ショットバースト・フルオート)
可変ホップアップシステム
全長 248mm
重量 1200g
装弾数 32発
価格 25,300円 (税込み)



KSC M93R-Ⅱヘビーウエイトモデルの登場は、私的には意表を突かれた
ものの、とても嬉しい出来事でした。
たしかに以前のKSC製M93R-AGシリーズにはヘビーウエイトモデルも
有って質感と撃ち応え重視のヘビーウエイトモデルと、軽快な
作動性重視のABSモデルと言うのが伝統的に存在していました。
しかしM93R-Ⅱや他のモデルが新ブローバックエンジン「システム7」に
移行していき、精密ホップチャンバーの搭載も進んで、「エアガンは撃って
なんぼ」のマルイさん寄りの作動性や実射性能重視の方向性に変わって
行くのかと思われる中で、ヘビーウエイト仕様なんて物は置き去りにされて
いくのかと思っていたので、M93Rのヘビーウエイトモデルの登場は
とても嬉しくて、その撃ち味は大変興味深い事なんですよねー。
と言うのも、M93R-AGシリーズのヘビーウエイトモデルは
その重いスライドを活かしたリコイルシヨックが気持ちよく
3ショットバーストやフルオートの撃ち味はとても良かったのですが
その反面寒さ・冷えには非常に弱くて、秋が深まる頃にはブローバックは
グダグダ。それでも強行すれば作動は止まり生ガス噴いてました。
まあフルオートで撃てばマガジン内のガスが急激に冷やされてしまうので
寒い時期のガスガンのフルオートはM93R-AGに限らずグダグダですがね。
かといってセミオートオンリーで撃つならM93Rを使う意味ないしー。
ただ冷えに対しての作動性が、ABSモデルとヘビーウエイトモデルで
かなり差があったので今回のモデルには期待大なのです。
なんたって最強のシステム7ハードキックの心臓を持った
ヘビーウエイトモデルですから少々寒くたって重いスライドを
物ともせずガンガン動かしてくれるのではかいか、と思っちゃうのです。

で逸る気持ちを抑えて、まずは外観から。
ヘビーウエイト樹脂製スライド&フレームの塗装は、KSC独特の鉄臭さが
漂う、艶が消されてザラッとした仕上げ。
ウエスタンアームズのカーボンブラックシリーズが登場してからは
リアルなスチール感的魅力を、ちと取られてしまった感じですが
金属的重々しい雰囲気は負けてないかも。

そして特筆なのがベレッタファンならずとも
涙物なスライド側面のリアル刻印。
字体も細くて、雰囲気出てますね!!
これは手のひらの上でじっくり眺めた後に
絶対ニヤッっとしてしまいます!!

M93R-ⅡABSモデルも最近のロットではリアル刻印になっているそうです。
(私は未確認)
写真上はABSモデルの初期ロットのもの。
文字はKSC独自の物で、字体も太いですねー。
フレームの細い字体とアンバランスです。

今回の・・・というか今回も、気になる部分はアウターバレルですねー。
ABSモデルは銃全体がまだ艶があるので目立ちませんが、
ヘビーウエイトモデルはスライドもフレームも艶が消されているので
艶のあるアウターバレルは目立ちます。
M93Rの場合アウターバレルの大部分は露出しているので、
余計に・・です。
個人的には、もう少し艶消しの塗装を望みます。
インナーバレルはアウターバレルのマグナポートの手前まで
伸びているのが写真でも判りますね。

M93R最大の特徴でもありますフォアグリップ゛は金属製で、
剛性感もあり使い易いです。
どうやって握るの? と言う方のために、You Tubeの実銃動画を
探してみました。

リアサイトのホワイトドットも特徴的。
普通リアサイトのホワイトドットは溝の両脇にありますが
M93Rは溝の下に一本あります。
これとフロントサイトのホワイトドットとを縦に合わせて
狙いを定めます。

フル・セミ・バーストのセレクターは、フレイム後端左側にあります。
セレクターの同じ軸からセイフティレバーが後方に出ています。
レッドドットの位置まで下げるとセイフティ状態になりトリガーが
ロックされます。
セレクターはホワイトドット1つの位置でセミオート。
三つの位置で3ショットバースト。
そしてマークは無いですが、写真の様に真ん中の位置で
フルオートです。
M93R-AGシリーズでは、フルオートの位置に∞マークが
ある物もありましたがM93R-Ⅱシリーズではリアル重視で
∞マークは有りません。(実銃にはフルオート機能は無いため)

写真左が付属の亜鉛ダイキャスト製一体型32連マガジン。
写真の様にマガジンフォロアーを一杯に下げた状態で
ロック出来るので、BB弾を装てんする時に手でフォロアーを
下げている必要がないので大変楽です。
写真右は、マシンピストルの快適安定作動には必須のロングマガジン。
装弾数は49発。
ロングマガジンもフォロアーのロック機能付きです。
両方共グリップに装着しても、マガジン下方はグリップから
はみ出しているので前方から見ると、マガジンフォロアーの
溝等が丸見えで、あまりリアルでは無いですが
まあ、ここは作動性重視のままと言う事で。
M93R-AGシリーズの様に、スチールプレス製マガジンケースで
カバーされたリアルタイプのマガジンは
発売されないでしょうねー、今更。

ホップアップ調整は付属のレンチをチャンバー部に押し当てて行います。
写真の様に装着して、時計回りに回すとホップが弱くなります。
調節範囲は100度程度です。

写真が下手くそで分かり難いでしょうが、チャンバーから
インナーバレルを覗いた写真です。
右側が新しいホップラバー。真ん中に溝があり
BB弾をしっかり保持します。
左側は古いタイプの物で、上部のラバー部分全体でBB弾に
押し当てる感じになります。

通常分解は、マガジンを外してテイクダウンレバーを下げれば
スライド部分が前方にスルスル抜けます。
が!!注意しないと、リコイルスプリングガイドはバレルユニットに
引っ掛かっているだけなので、外れてビョーーンと
飛んでいってしまう事があります。
実射
スライドを引いて、パッと手を放して戻した感触は、やはりABSモデルに
比べるとモッサリした動きです。
スライドが重くなっている分、戻りが緩いですねー。ちと心配になる位。
この症状はM93R-AGシリーズから同じなのですが、
やはり重くなった分リコイルスプリングを
少し強くして欲しいなー、と思います。
まあ、スライドが重くなってスプリングまで強くしたら、
作動性に影響があるのかも知れませんが・・・。
で、まずは、セミオートで・・・・・・、ABSモデルが「タッタッタッ!!」っと
軽快で弾ける様な高速ブローバックに対して
ヘビーウエイトモデルは「ドッドッドッ」っと少しスピードが
ダウンしている感じですが重く鋭いリコイルショックが腕に
伝わってきます。これは凄い。
想像以上の違いです。
ABSモデルとは全く別物です。
3ショットバーストやフルオートで撃つと、余計に違いを
感じますね。
冷えによる作動性ダウンも、ABSモデルより少し悪いかな程度。
極端な差は無いと思います。
システム7以前のモデルに比べれば、断然冷えに強くなってます。
(まあ少し撃っただけでの観想ですが・・・)
初速を測ってみると、室温25度・0.2gBB弾で6回の平均が
85.28m/sと高めで、弾の飛びもフラットで気持ちよく飛んで行きます。
集弾性も新型ホップのおかげで素晴らしく良いですね。
実射性能はABSモデル同様高いです。
んー、高速軽快ブローバックのABSモデルと撃ち味最高な
リコイルショックのヘビーウエイトモデル。
私には選べません。

7m 半径2cm刻みの円 セミオート 0.2gBB弾10発

7m 半径2cm刻みの円 3ショットバースト 0.2gBB弾3×4発

7m 半径2cm刻みの円 フルオート 0.2gBB弾