おじさん世代にしか分からないと思いますが、昔「ドーベルマン刑事(デカ)」と言う漫画が流行った時があって、その主人公の刑事が撃ちまくっていた銃が、アメリカのスタームルガー社製ニュースーパーブラックホークでした。
日本国内で刑事が44マグナムを撃ちまくると言う、無茶苦茶な設定ではありましたが、映画「ダーテイハリーのS&W M29と、当時世界最強の44マグナム人気を二分していました。(既により強力な454スカール弾が開発されていましたが、量産品では世界最強)
スーパーブラックホークはシングルアクションタイプのリボルバーですが、同じスタームルガー社製でスーパーレッドホークと言う銃があります。
こちらも44マグナムメインのリボルバーですが、スーパーブラックホークよりは近代的な構造のダブルアクション・リボルバーで、1987年に開発されました。
M29よりも強固で強装弾も使用出来、比較的安価だったため狩猟用リボルバーとして人気がありましたが、より強力な454スカール弾仕様が開発されると、当時最強の454スカール弾を6発も装てんできるリボルバーは他に無かったため、更に人気が高まりました。
その2.5インチ・ショートバレルモデルが、スーパーレッドホーク・アラスカンで使用弾薬が44マグナム弾、454スカール弾、480ルガー弾の3タイプがあります。
スーパーレッドホークもスーパーブラックホークも、現在でもカタログに載っている現役バリバリモデルで、いかにアメリカ人が大口径・大型拳銃が大好きなのかが分かりますねえ。
ライブカート式ガスリボルバー
可変ホップアップシステム
全長 205mm
重量 950g
装弾数 6発
価格 30,800円 (税別)
この銃の特徴 |
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〇大きくて重い44マグナムのカートリッジを装てんする様は、リボルバーの醍醐味。 |
〇ヘビーウエイトのボディとXカートリッジで、ずっしりとした重量感は凄い。 |
〇ダブルアクションはやや重いが、確実でスムーズな作動性。 |
正直スーパーレッドホークの事については全く知識が無かったので、最近流行りの「チャットGPT」にアラスカンはどんな銃か聞いてみたところ、「主にアウトドアや狩猟愛好家に向けて設計されており、特に過酷な環境や大型の獲物に対応するための銃で、アラスカのような厳しい環境下での使用に適しています。(以下省略)」ですと。
アラスカって・・・、まあアカスカンって名前だけど。
マルシン製スーパーレッドホーク・アラスカンは、44マグナム弾モデルと454スカール弾モデルの2種類があり、素材&仕上もABSブラック・ABSシルバー・ブラックヘビーウエイトとあるのですが、今回は44マグナムのヘビーウエイトをレビューします。
ヘビーウエイト素材はザラザラしたマットな質感の塗装仕上げで金属っぽさを演出していますが、金属パーツとの質感の違いが気になる所です。
バレル部やフレームの刻印は一字一句全く違いない正確な物で、シリアルナンバーも3桁と5桁の組み合わせなのでリアルです。
ロゴマークを見比べて見ても、違いは無いですね。
「リアル刻印」の謳い文句に偽りなし!と言ったところでしょうか。
大口径のマズル部分は金属パーツのネジ式で埋め込まれていて、インナーバレル等を押さえつけて固定している様です。
マズル内側はライフリングも再現されて迫力満点なのですが、なんだかマズルの口径がやたら大きく感じるのは気のせいかな?
もしかして、454スカール弾モデルと共通?と思わせるほど大口径です。
独特なフラットのバレルトップに別パーツで取り付けられたフロントサイトも、上下左右の調節が出来るフルアジャスタブルタイプのリアサイトも、色入れは無くシンプルです。
バレルからフレームにかけての底部や、金属パーツのトリガーガード外側や内側等パーティングライン(線状の成型痕)は全く無くてとても綺麗です。
シリンダーラッチはシリンダーのロックを解除して取り出す(スイングアウトさせる)ためのレバーで、メーカーによって呼び名が違うからややこしい。
S&Wでは「サムピース」、コルトでは「ラッチ」、スタームルガーでは「クレーンラッチ」と呼ぶらしい。
操作方法もS&Wでは前方にスライドさせ、コルトは後方にスライドさせます。
対してこのアラスカンは、ボタン的に奥に押してロックを解除します。
操作感はスムーズで、引っ掛かる事もありません。
大きなシリンダーがガバっとスイングアウトしてきます。
シリンダーのフレームへの固定は、シリンダー後部のセンターピンと前部にあるフロントロックで、
しっかり確実に固定されます。
エジェクターロッドを押すと写真ぐらいにカートリッジが引き出されます。
まあエアガンの場合、実銃の様に薬莢がシリンダーに焼き付いて取り出し難いと言う事は無いので、シリンダーを傾ければズリズリ出てくるのですが、まあ雰囲気で。
シリンダー内は、悪用・改造防止にスカスカな構造にしてあります。
カートリッジは、カッパーヘッド仕様のXカートリッジで、とてもリアルな形状と質感で、6発で200gと重量もあります。
BB弾は弾頭先端に装てんしますが、比較的BB弾の保持が緩いので、弾の飛びへの影響も少なそうですね。
保持する力が強すぎると、BB弾が発射されずに残ってる事もありますから。
フィンガーチャンネル仕様のホーグタイプ・ラバーグリップは、実銃の物より滑り止めのドットが少ない感じですが、根元が細くて握り易くしっかりホールド出来ます。
グリップ底部のガス注入バルブは、やや奥の方にあります。
ホップアップ調整はスライダーを前後に動かして調節しますが、工具を使わずに調節出来るのは、とても便利です。
写真は、スライダーを手前に完全に引き出して、ホップアップを最強にした状態です。
ん~やっぱり大きな真鍮製のカートリッジが擦れ合う音からして良い。
リアルなXカートリッジをシリンダーに装てんする瞬間こそ至極のひと時。
ショートバレルモデルなのにズッシリとした重量感も良いですね。
ショートバレルと言えど大型拳銃で、重いカートリッジを装てんしてるだけに、ダブルアクションではトリガーの引き始めがやや重く感じますが、スムーズに引けるので一気に引いてしまえば、さほど苦では無いですね。
この個体はホップアップ調整スライダーの調子が今一つの様で、最初はホップ最小の状態から半分もスライド出来ず、それ以上は固くて動かす事が出来ませんでした。
この状態で撃ってみると、完全なホップ無しでBB弾は放物線を描いて飛んで行きます。
飛距離も10才以上用エアガン並みですね。
仕方なくマズルを回して前方に引き出してみると、スライダーが動いたのでホップ最強にして再度撃ってみると、多少ホップが掛かり飛距離が伸びましたが飛びの後半は左に曲がりだしました。
ただ思ったよりは、弾道のバラツキが少なく距離10mくらいなら的撃ちが出来るレベルなので、近接戦なら使えるかも。
ガスは9g程注入出来て、140発位撃てるので燃費は0.06g/1発ですね。
フレームとバレルが一体になった独特なスタイルの大口径リボルバーは、ヘビーウエイトで重量感があって、リボルバー好きなら手元に置いておきたい逸品です。
距離 10m 半径2cm刻みの円(A3コピー用紙に印刷)
0.20gBB弾 シングルアクション 6発
マルシン アラスカン | 31.5℃ 55% |
0.20gBB弾 平均初速 | 59.3m/s |
1発目 | 58.8m/s |
2発目 | 60.4m/s |
3発目 | 58.5m/s |
4発目 | 59.5m/s |
5発目 | 59.6m/s |
6発目 | 59.2m/s |
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